NOPORE CLINIC(ノポアクリニック) 院長 久保 暁子

「美容医療の効果を最大化するためには、体の外側からのアプローチだけではなく、内側からも状態を整えていくことが重要です」——。
そう語るのは、NOPORE CLINIC院長の久保医師だ。
NOPORE CLINICは、毛穴治療を専門とする美容皮膚科・美容内科クリニックで、患者一人ひとりの肌状態や悩みに応じたオーダーメイドの治療を提供している。
クリニックでは、施術だけでなく、美容内科として“内側から美しさを整える”カウンセリングを重視している。患者一人ひとりの食生活や栄養の状態を見極め、必要な栄養素の摂取を提案する。
「美容医療は、外からのアプローチだけでは完結しません。栄養が足りていないと、どんな施術も効果が出にくい。だからこそ、体の中から整えることが大切なんです」。
ヒアルロン酸や美肌治療が注目される今、「すぐに効果が出るもの」だけを求める風潮も強い。だが久保医師は、「短期的な満足ではなく、長期的な変化」を見据えた医療を実践している。
その哲学の裏には、医師として、美容医療の“正しい在り方”を追い求めてきた歩み、そして、栄養学との出会いがあった。
栄養学との出会いが変えた医療観
美容医療の道に進む前、久保医師は予防医学や健康診断を専門とするクリニックに勤務していた。
「そのときに、栄養の重要性を痛感したんです。血液データや生活習慣の背景を見ていくと、栄養状態が健康だけでなく、肌や髪、メンタルにも大きく影響していることがわかってきました」。
実は、医学部ではほとんど学ぶ機会はないという「栄養学」。その奥深さに惹かれ、久保医師は勉強会やセミナーに足を運び、体系的に学び始めたという。
そして気づいたのは、美容医療の現場において、栄養的な視点がいかに欠けているかという現実だった。
「肌トラブルの原因が、施術ではなく栄養の不足にあるケースは少なくありません。肌を支える材料が足りていなければ、いくら施術をしても結果は長続きしない。だからこそ、患者さんに食生活の見直しを提案するようになりました」。
“やればいい”時代は、もう終わった
NOPORE CLINICの診療は、あくまで「肌管理」が中心にある。
流行の施術を並べるのではなく、患者ごとの肌状態や生活背景を見つめ、必要最小限の治療を丁寧に組み立てる。
「やればいいという時代は終わりました。今は“何をやらないか”を見極めることのほうが大切です」。
たとえば、ヒアルロン酸注入を希望して来院された患者でも、まずは肌のハリや栄養状態を確認する。
「ヒアルロン酸を入れる前に、体内の栄養が整っていないと、せっかくの施術効果も落ちてしまいます。栄養を改善してから治療に入ると、同じ量でも結果が違うんです」。
患者層は、30代〜40代の女性が中心だが、男性患者も4分の1を占めているという。
「服や髪を整えるように、肌を整えるという意識が広がっています。見た目の印象が大きく変わるからこそ、“内側からのケア”を理解してもらうことが重要なんです」。
施術の一例として人気なのが、毛穴洗浄と各種治療とイオン導入の組み合わせ。
「韓国に行かなくても、質の高い治療が受けられる場所をつくりたかった」と久保医師は話す。
1日で肌の透明感やなめらかさを感じられる手軽さと、続けやすい価格設定も支持を集めている。
ただ、あくまでも本質は、患者さんに寄り添うことだと久保医師は話す。
「患者さんとの信頼関係が何より大切です。ときには、施術をお断りすることもあります。信頼関係ができていれば、“今回はやめて、別の方法でいきましょう”と提案できる。余ったお金を、次に必要な治療に使ってもらえばいい。結果的に、それが患者さんの満足度につながるんです」。
「美容内科」を、新たなスタンダードに

久保医師が今見据えているのは、「美容内科」というジャンルの認知を広げることへの挑戦だ。
「美容内科という言葉自体、まだ知られていません。私のInstagramでは、美容内科について発信していますが、まだ美容内科を知らない方にも知ってもらいたい」。
美容内科の概念は、肌トラブルや美容目的だけにとどまらない。ホルモンバランス、睡眠、ストレスなど、体全体を整える医療としての可能性を秘めている。
久保医師は、定期的に栄養学の勉強会も主催しており、医師やスタッフとともに最新の知見を学び合っている。
「美容医療の現場では、どうしても“売上”が先に立ってしまうことがあります。でも本当に大切なのは、患者さんにとって最適な選択をすること。たとえば、目のたるみが強い方には、美容外科を紹介することもあります。それが患者さんのためになるなら、迷わず提案します」。
久保医師は、他院との協働も大切にしている。
「クリニック同士で競い合うのではなく、それぞれの強みを活かして連携できたら、もっと多くの人に良い医療を届けられる。美容医療の世界全体で、正しい情報と価値を共有していくことが大切だと思っています」。
一人ひとりの“内なる美しさ”を支えるために

「美容医療は、特別なものではなく、“健康の延長線上”にあるべきだと思っています」。
肌を美しくすることは、心と体を整えること。
その本質を見失わず、久保医師は今日もカウンセリングルームで一人ひとりと向き合う。
施術だけでは届かない“内側から引き出す美容”を、栄養学という視点で支えながら。
久保医師が目指す医療の形は、今日も進化を続けている。
久保 暁子(くぼ・あきこ)
NOPORE CLINIC 院長。美容皮膚科・美容内科医として、肌の“見た目”だけでなく、体の“内側”からの健康と美しさを重視する独自の診療スタイルを実践。毛穴治療を専門としながら、栄養カウンセリングや生活習慣の改善提案を通じて、肌・髪・心身のトータルケアを提供している。
